プロテインを美味しく飲む3つのポイント
プロテインを迷いに迷って買ったのに、そのまま放置になってたりしてませんか?
好みの味と違ったり、思ったよりも溶けにくく泡立って飲みにくかったり、または飽きてしまった、毎回溶かして飲むのがちょっと面倒くさくなってしまったなどと、理由はいろいろあるかもしれません。
そんな方に向けて、プロテインを美味しく飲み続けるためのポイントについてまとめましたので、ぜひ読んでみてください!
ポイント1 プロテインの選び方
プロテインを購入する際には、それぞれ目的があるかと思います。例えば、美容や健康のため、ダイエットを始めた、運動・トレーニングをしているなど。
もちろん、その目的に応じて必要な栄養素が摂れるかは一番大事なポイントですが、目的別の選び方のポイントは別の機会に説明することにして、今回は美味しく飲み続けるための選び方のポイントに絞って説明していきますね。
①風味選び
風味選びに関しては、好きな味が決まっている方はそれでOKです。
基本的には『好きな味を選ぶ』ただそれだけなんですが、購入して味が気に入らないとなると、たいてい1袋で何十食分もあるため使い切るのも捨てるのもなかなか困難なので、初めてプロテインを飲む方にとってはそれすら難しい場合もあります。
一番のオススメは、お試しパックやトライアルパックで試してみて、気に入った風味を購入することです!
とはいえ、そういったパックがないプロテインもたくさんあります。その場合には、ある程度のプロテイン原料とそれぞれの風味の特徴を知っておくこともポイントのひとつになります。
プロテインの種類による特徴
ホエイプロテイン | カゼインプロテイン | ソイプロテイン | |
原料 | 牛乳・液体成分 | 牛乳・固形成分 | 大豆 |
風味 | ミルク感 | ミルク感 | 大豆感 |
特徴 | 溶けやすく さらっとした食感 |
溶けにくく どろっとした食感 |
溶けにくく どろっとした食感 |
もちろん、原料によっては、やや溶けにくい乳清たんぱく(ホエイプロテイン)や、サラッとめの大豆たんぱく(ソイプロテイン)もありますので、あくまでも目安にしていただくのが良いでしょう。
代表的なフレーバーとその特徴
- ココアやコーヒー:甘さは控えめでやや苦味あり
- ヨーグルト:甘さ控えめ、さっぱり感
- グレープやパイナップル:スッキリとした甘さ
- バナナ:まろやかな甘さ
- ストロベリー:濃厚な甘さ
- 抹茶:まろやかな甘さの中にもやや苦味あり
- チョコレートやキャラメル、ミルクやバニラ:濃厚な甘さ際立つ
味付け設計はグロングの商品を基準にまとめましたので、メーカーによって甘さレベルは変わりやすいのでご注意ください。
絶対ではありませんが、さっぱり感や濃厚な感じに関しては目安にしておくと間違いは少なくなるかと思います。
②原材料および栄養成分のチェック
泡立ちやダマが気になる方は泡立ちとダマの原因を理解した上で、原材料や栄養成分を確認して購入することをオススメします!
タンパク質の起泡性と泡沫安定性1)
タンパク質溶液は起泡性が高いという性質があり、泡立ちやすいことが特徴です。そのため、タンパク質溶液を激しくかき混ぜると気体を取り込むことで泡立ってしまいます。
さらに、生成された泡の気泡の表面には網目構造が形成されているため、一度できた泡は丈夫でなかなか消えないのです。
タンパク質の変性
タンパク質は、熱や酸を加える事で構造が変化します。
また、変化すると元の状態には戻りません。基本的にアミノ酸などの成分や栄養価に変わりはありませんが、変性すると味や触感に大きく影響します。
例えば、生卵は好きだけど、ゆで卵が苦手な方っていますよね?どちらも栄養豊富な卵に変わりはないですが、これもタンパク質が変性することによって味や食感が変わってしまい、好き嫌いが分かれてしまうのです。
泡立ちおよびダマ防止のポイント
どっちのプロテインを買うか迷ったときなどは以下の数値や材料を比較してみましょう!
栄養成分表示で確認
- タンパク質含有量が少ない
- 脂質含有量が多い
- 塩分(食塩相当量)が多い
原材料で確認
- 乳化剤が入っている(レシチン、サポニンなど)
- 酸味料が入っている(クエン酸など)
原材料は、多く入っているものほど前に表示してあります。はっきりした配合量までは分かりませんが、記載してある順番を参考にして確認してみてください。
味はもちろんですが、自身のこだわりに合わせて原材料や栄養成分表示もチェックして失敗しないようにプロテインを選びましょう♪
ポイント2 プロテインの作り方
え?プロテインなんて水に溶かして飲むだけでしょ?と思うかもしれませんが、タンパク質の特徴を理解してちょっとしたコツをつかむだけでよりおいしくプロテインが飲めます。
溶けにくい場合
①シェイカーに水→プロテインの順で入れる
水や牛乳などを先に入れてからプロテインを加えることで溶けやすくなります。
また、シェイカーで振る回数を減らせるため、泡立ちにくくすることができるからです。
②シェイカーの振り方を工夫する
シェイカーの上部をもって、水平方向に前後に振ることで、空気を含まずにシェイカー内で渦が生まれてプロテインが混ざりやすくなります!
③水の量を調整する
基本的にパッケージなどには必要なタンパク質量を摂れる粉末量とそれが美味しく飲める水の量が記載されています。
しかし、味の好みは人それぞれ違いますし、水の量を増やした方が溶けやすく泡立ちも抑えられます。
味が濃いと感じた場合にも水の量を増やして調整してみて下さい。もちろん味が薄いと感じた場合には、少なめの水で作っても問題はありませんが、ダマや溶け残りがより気になる可能性もありますので、お気を付けください。
飽きてきた場合
水や牛乳で割るのはもう飽きた、ちょっと思ってた味と違うんだよなという場合には、一度試してみてください!
①プロテイン×果汁100%ジュース
酸味がプラスされるため、若干溶け残る場合があります。
そのため、プロテインやジュースの量の調整が必要な場合がありますが、フルーツ系やヨーグルト、ミルク風味などはガラッと味変ができるので、飽きた時にはぜひ試していただきたい組み合わせです!
②プロテイン×コーヒー、カフェオレ
Protein×Coffee=Proffee(プロフィー)は海外でちょっとした流行りになっている飲み方のひとつのようです。ココアやチョコレート、ミルク風味プロテインとコーヒーの相性はばっちり。
また、カフェオレにするとプロテイン独特の風味も抑えられるのでプロテイン自体が飲みづらいと感じる方には試していただきたい飲み方です!
③プロテイン×飲むヨーグルト
個人的にとてもオススメな割り方です。フルーツ系風味のプロテインがちょっとしたスイーツになった感じ(個人的な感想ですが。)がします!!
ただ、これも少し溶けにくさを感じることがあるので気になる方は、面倒かもしれませんが、ミキサーで混ぜると飲みやすくなるかと思います。
④プロテイン×プロテイン
2種類以上の風味の違うプロテインを混ぜ合わせて飲むのも味変テクニックのひとつです。
チョコレート風味とバナナ風味でチョコバナナや、イチゴ風味とミルク風味でイチゴミルク、抹茶風味とミルク風味で抹茶オレもオススメなアレンジ。
混ぜる割合を変えて自分好みの創作プロテインなら飲み続けたくなること間違いなしです!
⑤ホットプロテイン
ホッと一息つきたいときには、カフェ気分でホットプロテインにするのもオススメです。
ただし、タンパク質は熱によって変性しますので、作る際にはちょっとしたコツがあります。以下のコツを守って、ぜひチャレンジしてみてください。
プロテインの種類別の変性目安温度
- ホエイプロテイン:70度
- カゼインプロテイン:100度
- ソイプロテイン:100度
この温度以上になると味や触感に影響するといわれていますので、ご注意下さい。
ホットプロテインの作り方
- 少量の水でシェイカーを使ってプロテインを溶かし、マグカップに入れてお湯を注ぐ
- シェイカーでプロテインを溶かし、耐熱容器に移してレンジでチン(500wで1分~2分)
これらのちょっとした工夫が悩みの解決につながると嬉しいです♪
ポイント3 プロテインの保存方法
粉末プロテインは水分量が少ないため、比較的長期保存が可能な食品です。ただし、栄養豊富なため、ちょっとした条件の変化で雑菌や微生物が繁殖しますので注意が必要です。
開封後はできるだけ早く飲みきりましょう
誤解している方も多いかもしれないのですが、賞味期限って、実は推奨保存条件下のもと、未開封の状態のものがおいしく食べられる期限のことなんです。
つまり、一度開けてしまったら、賞味期限はあくまでも目安にしかなりません。なぜなら、開けた瞬間に品質の状態が変化してしまう可能性が大いにあるからです。
美味しく飲み続けたいのであれば、早めに消費することがポイントです。
封はしっかりと閉めましょう
目には見えませんが、空気中には水分が含まれています。そのため、封が少しでも開いているとプロテインが湿気ってしまうことで品質が低下する可能性が高まります。
袋の閉まりが悪くなってしまった場合には、密閉できる容器に入れ替えることも検討してみてください。その際、乾燥材を入れておくとなお安心でしょう。
冷蔵庫保存の注意点
プロテインの保存条件として、『高温多湿、直射日光を避けて、冷暗所に保存してください。』などとかかれていることが多いため、冷蔵庫に保存しています!という方もいらっしゃいます。
冷蔵庫保存が悪いわけではないのですが、注意点があります。それは、冷蔵庫から出すときです。
冷蔵庫から常温に出すと、袋の中と外で温度差が生まれて結露が生じます。つまり、プロテインからすると一時的に高温多湿状態にさらされていることになるのです。 冷蔵庫に入れたら、冷蔵庫外の時間をなるべく減らし素早く戻してあげるようにしましょう。
作り置き保存はしない
細菌繁殖の条件は、『温度』、『水分』、『栄養素』です2)。
繰り返しになりますが、プロテインは栄養素の宝庫です。そこに水を入れて菌の好む温度(30度~40度)に近づけば、菌は喜んで繁殖します。
基本的に、粉末のプロテインに保存料などは使用されていないことが多いので、作ったらなるべく早めに飲むのが美味しく飲むポイントです。
まとめ
たかがプロテインと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、されどプロテインです。手軽なプロテインを有効利用して、美味しく飲み続けましょう!
参考文献
1) 北畠 直文(1991)「食品タンパク質の変性 と機能特性の発現」『日本農芸化学会誌』65(2),147-152.
2) 内閣府 食品安全委員会. 科学の目で見る食品安全. http://www.fsc.go.jp/ippan.data/2017.4.14kagakunome.pdf