「プロテインでお腹ゴロゴロ……」 対処方法をお伝えします!
プロテインを飲んだ後お腹が張ったり、ガスが溜まったり、ゴロゴロと動き出してトイレに駆け込んだりと身体がさまざまな反応を起こすことがあります。
何か不調が起こると特定の食材だけをワルモノにして「もう知らない!プイッ!」としてしまいたくなりますが、少し冷静になって考えてみましょう。まだやれることがあるはずです。今回は原因を3つに分けて、それぞれの理由と対策方法をお伝えします。
①プロテインの種類
プロテインはタンパク質を効率的に摂取できるサプリメントで、商品によって原料(素材)が異なります。広く一般的に普及しているのは牛乳由来のホエイプロテイン、大豆由来はソイプロテインなどが挙げられますね。人によって素材との相性があるため、次の項目で一緒に確認していきましょう。
みなさんはご自身が食品アレルギーを持っているかどうかご存じでしょうか。乳幼児期から成人期にかけて異なりますが、代表的なものは鶏卵、牛乳、木の実(ナッツ)類などが挙げられますね。この3つの食材で実に全体の60%を占めています1)。
特定の食材によるアレルギー反応のひとつとして、食べ物を消化吸収する際に腸にガスや炎症が起こり、腹部膨満(お腹が張る)が起こることがあります。
血液検査やアレルギーパッチテストといったアレルギー検査方法がありますので、参考にしてみてください。
※症状については個人差が大きいため、自己判断をせずに必ず医療機関を受診された上で医師の指導を仰ぐようにお願いします。
また「乳糖不耐症」といって、ホエイプロテインの中に一部含まれる乳糖(ラクトース)という成分を消化するための消化酵素が欠乏していると、体内で消化吸収できずにお腹が張る、お腹がゴロゴロ鳴る、お腹を下すなどの生理現象が現れることがあります。そんな方は、【ホエイプロテイン100 WPI パフォーマンス】や【ソイプロテイン】などのプロテインを検討してみるのがよいかもしれません。
②プロテインの量
もうひとつ考えられる原因はプロテインの摂取量です。
プロテインは通常の食材と比較して100gあたりのタンパク質量が多く、手軽に摂取しやすいという特徴から「量をたくさん摂っている」という感覚が得づらいかもしれません。
おおよそコップ1杯分(150ml~250ml)に1食分のプロテイン(約30g)を溶かして、ゴクゴクを飲み干すと、それだけで20g以上のタンパク質が消化器官に流れ込むことになります。
タンパク質は筋肉をはじめとする身体の構成成分だから、たくさん摂った方がいいだろうとタンパク質中心の食生活を送っている方も多いはず。プロテインを飲み始めて間もないと、総量をたくさん摂ることへ意識は向いても、1回あたりの量に意識が向かないことに原因があるかもしれませんよ。
タンパク質は1回の処理能力に限界があるため、1回あたりの摂取量を20g~25gとして、1日に5回~7回程度に分けるようにして身体への負担を分散しましょう。
③プロテインを飲むタイミング
みなさんは「プロテインはトレーニング直後から30分以内に飲まないと!」と息も絶え絶えな中、震える手でシェイカーを振ってプロテインを飲んでいませんか?
その健気で忠実な気持ちはとても素晴らしいのですが、お腹にとっては過酷な状況になっているかもしれません。
トレーニング直後は、全身の筋肉に血流がいきわたっており、消化器官をはじめとする内臓には十分に血流が戻っていないことがあります。
内臓を栄養するものは血液ですから、その状態でプロテインが入ってくると身体はどうなるでしょう?決して想像に難くないですよね。
ゆっくりストレッチをして、シャワーなどで汗を流してから着替えを済ませて、身体の火照りや呼吸が落ち着いてからでも十分に間に合います。
トレーニングを終えてから45分程度までに摂取できれば、お腹の張りや消化不良を避けつつ、適切に栄養素を摂取できるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
プロテインでお腹ゴロゴロの原因には、先天的でコントロールしづらい体質的な理由と、後天的で量やタイミングなどを調整すれば対処できそうな理由がありましたね。
せっかく身体にとって大切な栄養を補給するからには、適切な形でメリットを享受できるようにしたいところです。この記事が少しでも参考になれば幸いです。
参考文献
1)消費者庁 加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック,https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/assets/food_labeling_cms204_210514_01.pdf