トレーニー必見!【減量中のプロテイン活用方法】
ボディメイクの世界では、大会出場やイベントごとに向けた「減量期」は特に重要なフェーズです。「減量、ダイエットがうまく進まない」「最後まで絞り切れない」と悩んでいる方も少なくないと思います。この期間においては、栄養摂取プログラムは特にシビアにならなくては結果につながりません。
特にプロテインの役割は重要であり、適切な摂取がパフォーマンス向上や筋肉量の維持に役立ちます。ここからは、ボディメイク愛好者が目標に向けた減量期において、プロテインをどのように取り入れるべきか、注意すべきポイントと合わせて深堀していきます。
ゼッタイに外してはいけない!減量期の栄養摂取セオリー
栄養バランスとタイミングが全て
あえてプログラムという表現をしますが、減量期の栄養摂取プログラムは「厳密に管理する」ということが必須条件です。いくらハードにトレーニングを重ねていても、食事やサプリメントがいい加減であれば、結果はついてきません。
アプローチとして、タンパク質、脂質、糖質の3つの栄養素を適切に調節したり、食事の頻度やタイミングも考慮に入れるべきです。
周知の事実かもしれませんが、基本はゼッタイに押さえましょう。消費カロリーよりも摂取カロリーを制限しつつ、適切な栄養素をバランスよく摂ることが求められます。
プロテインの役割
タンパク質は筋肉の重要な構成成分です。筋肉の合成時や分解時においてもタンパク質の補給が大切です。とくに減量期には、厳密な食事管理によりカロリーがマイナスになることで筋肉量を維持しづらくなるため、十分にタンパク質を摂っておくことが重要です。
特に減量中は、余分な脂質と糖質をカットするために、全体的にヘルシーで量も通常よりは少ない食事になりがち。特に脂質が少ない食事は、脂質の多い食事よりも消化にかかる時間も短く腹持ちもよくありません。プロテインは脂質も糖質も低配合に抑えられていることが多いですが、必要なタンパク質を補いつつ、プロテインの特性上、腹持ちが良く、無駄なエネルギー摂取を控えるサポートにもなります。
プロテインの適切な摂取量と回数
減量期のタンパク質摂取量は個人差がありますが、一般的に体重×1.4g〜2.0gが推奨されています1)。減量中でも増量中でもタンパク質の摂取量は上記の範囲内におさめて、糖質量や脂質量をコントロールするのがよいでしょう。
例えば、1日の総消費カロリー(TDEE※)を計算しましょう。最近では「総消費カロリー 計算」等で検索すれば、簡単に計算式を求める情報にたどりつきます。一般的に年齢、身長、体重、性別に日々の活動量を掛け算して求める数値です。
例)35歳 男性 身長170cm 体重70kg
中強度の運動。週に3回〜5回程度。
総消費カロリー(TDEE)を求めると、
基礎代謝量(BMR) 1,650 kcal※1
活動代謝量(TDEE) 2,550 kcal※2
となります2)。(※1、2 数字は概算です)
ボディメイクにおける減量の場合、極端なカロリー制限はNGです。期日に余裕をもって、緩やかなペースで取り組みましょう。活動代謝量から約500kcalを減らした「約2000kcal」が目標摂取カロリーになります。
PFCバランスの最優先は、脂質を全体の20%以下に保つこと。2000kcal×0.2=400kcalとすると、脂質は1gあたり9kcalなので、約45gの脂質を摂取できることになります。
次にタンパク質。減量中なので、お腹の満足感を優先して体重×2.0gと仮定しましょう。70kgなら1日のタンパク質摂取量は140g。カロリー換算すると140g×4kcal=560kcalです。
脂質とタンパク質の合計は960kcal。
最後に糖質を計算しましょう。2000kcalから残りを計算すると1040kcalなので、1gあたり4kcalの糖質は260gになります。ごはん茶碗1杯150gは糖質に換算すると53.4gですから3)、約5杯のごはんは食べられることになりますね。
140gのタンパク質を5回に分けて摂取すると、食事1回あたりの摂取量は28g程度。
いつもの3回の食事に加えて、起床時、トレーニング後などに分けてプロテイン+糖質を摂取するのがよいでしょう。
忙しく、朝昼晩のいずれかに充分な食事を取れない場合は、食事の補助としておにぎり+プロテインなどで組み合わせるのもおすすめです!
1gまでこだわるシビアな方は、タンパク質含有率の高い【ホエイプロテイン100 WPI CFM製法 パフォーマンス】の減量を用いたプロテインがよき相棒となってくれるでしょう。
ただし、個々の体重やトレーニングの強度、スケジュールに応じて調整が必要ですのでご自身の身体と向き合うのも忘れずに。
※TDEE……Total Daily Energy Expenditureの略で、基礎代謝量に1日の活動カロリーを足したもの。1日の総消費カロリーのことを指す。
自分にあった栄養摂取プログラムを計画・実行しよう
目的を達成するときに原理原則を知ることはとても重要です。
今回はあえて「プログラム」という形でご紹介しましたが、もちろん人間の身体は機械ではありません。それを理解した上で、適切なPDCAを回すことが結果につながるのです。
P:PLAN(計画)
まずは身体を変えるための食事とトレーニング計画を組む
D:DO(実行)
確実に実行する
C:CHECK(測定・評価)
自分の身体がどう反応したかをよく観察し、評価すること
A:ACTION(対策・改善)
うまくいったこと、いかなかったことに対する改善策を検討すること
最後に
大会を目指す減量やイベントごとまでのダイエットにおいて、過去の自分や価値観に向き合うことは避けられません。
ひとつのことに真摯に向き合った時、結果によらず自分に還ってくるものは全て財産になります。きっとあなたの人生において役に立つヒントをくれると信じて、ダイエットをがんばりましょう!
参考文献
1) Tarnopolsky, M. A., Atkinson, S. A., MacDougall, J. D., Chesley, A., Phillips, S., & Schwarcz, H. P. (1992). Evaluation of protein requirements for trained strength athletes. Journal of Applied Physiology, 73(5), 1986-1995.
2) カシオ計算機株式会社. エネルギー必要量 – 高精度計算サイト, 閲覧2024.02.02, https://keisan.casio.jp/exec/system/1567491116
3) 文部科学省. 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年.