効果的な筋力アップを目指すトレーニーはHMBを活用しよう!
「飲むと痩せる」「飲むとムキムキになる」というようなキャッチフレーズに惑わされた経験のある方も多いのではないでしょうか?
実際のところ、飲むだけで効果が出るなんて魔法はありません。HMBに限らずサプリメントは「栄養補助食品」であるため、あくまで不足した栄養を補うもの。「飲むだけで〇〇」ということはありえません。しかし、効率的に摂取した方が良い栄養素を凝縮しているのも事実です。
今回は筋力アップを目指すトレーニーにHMBを推す理由をご紹介します!
1. HMBとは?
HMBとは、必須アミノ酸の1つである「ロイシン」が代謝される過程で生成される物質です。通常、摂取したロイシンからわずか5%程度しかHMBになりません。希少なお肉の部位みたいですね。
筋トレ後の体内では、筋肉を合成しようという働きが活性化されています。その際に重要な栄養素がタンパク質であることはみなさんもご存知だと思います。
HMBは筋肉中に多く含まれており、摂取しておくことで筋トレによる効率的な筋力アップをサポートしてくれるのです。
2. どのくらい摂取する?
タンパク質の中でも、必須アミノ酸さらにその中のロイシンから5%となると、食事だけからHMBを摂取することの難しさは容易に想像できるのではないでしょうか?
HMBに関する研究はさまざまおこなわれており、筋トレの負荷や時間により若干異なりますが、HMBの摂取目安量は1日に3g程度とされています1)。
3gのHMBを摂取しようとすると、ロイシンから5%なので、単体で60gを摂取しなければなりません。さらにロイシンはアミノ酸の1種なので、食事に含まれるロイシンを考慮すると下記の表のようになります2)。
いかがですか?HMBのために、皮をはいだ鶏むね肉2kgはボディビルダーでも食べられないのではないでしょうか。少なくとも筆者の私にはイメージがつきません。 サプリメントをうまく活用するのが賢いトレーニング計画のひとつですね。
3. どんな人におすすめ?
トレーニングの強度が高い、時間が長い方
日常的に負荷の高い運動をしていたり、運動時間が長いなど活動量が多い方は、必然的に栄養がより多く必要になるため、サプリメントで手軽に摂取するのがよいでしょう。
減量中の方
摂取カロリーを抑えるために食事制限をしていることが多いため、栄養素が不足しがちです。サプリメントからであれば余分なカロリーを抑えてくれているので、あまり気にすることなく不足分の栄養を補給できますね。
まとめ
HMBはアミノ酸からさらに代謝過程を経た物質であることから、食材からの摂取には非効率な側面があります。筋力アップには高負荷のトレーニングが基本であることはもちろんのこと、最適な栄養補給のプログラムが重要になります。
効率的な身体づくりのサポートにHMBを候補のひとつにいれてみてはいかがでしょうか?
参考文献
1)Wilson, J. M., Fitschen, P. J., Campbell, B., Wilson, G. J., Zanchi, N., Taylor, L., Wilborn, C., Kalman, D. S., Stout, J. R., Hoffman, J. R., Ziegenfuss, T. N., Lopez, H. L., Kreider, R. B., Smith-Ryan, A. E., & Antonio, J. (2013).
2)文部科学省. 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年.